私と街
トマチサンドイッチ店
「トマチサンドイッチ店」を主宰している奥さまの佳奈恵さん。
同店のはじまりは県外出身の佳奈恵さんが富山の中心街で歩いている人の少ないことに寂しさを感じたことから。生活していく中で、街に対して何か出来たらと思いが芽生えたそう。子育てをしながらも自宅でパンを焼くほどのパン好きである佳奈恵さん。ホットサンドイッチのワークショップ講師を務めるなどサンドイッチを通して精力的に活動を広げていった。そうして「私と街」「To街(街へ)」を意味する「トマチサンドイッチ店」がスタートした。
「トマチサンドイッチ店」のサンドイッチはパンから具材まで佳奈恵さんの手作り。丁寧に作られたサンドイッチは作り手の人柄が滲み出た優しい味わいだ。現在は不定期で街中やマルシェなどで販売している。カーゴバイクと一緒に街中を練り歩きながら販売する姿は話題を呼び、出店するたびに賑わいを見せている。
火と暮らす
お料理が好きな佳奈恵さんは飲食店でも使用される業務用キッチンをセミオーダーした。万が一の災害時にもエネルギーの選択肢を広げるため敢えてガスを選択。娘さんたちも火がつかえるようになってほしいとの思いもあったそうだ。今では娘さんと共にキッチンに立つことも多く、取材時には娘さんが玉子焼きを焼いてくれた。ガスの火を調整しながら腕を振るう娘さんの後ろ姿はとても頼もしかった。
暖房器具には薪ストーブを活用している。冬でも火の温かみを感じ過ごせる、家族みんなのお気に入り。
「寒い冬は暖気が二階の寝室まで上がってくるんですよ。夜寝るときにはベッドが温かくて、幸せな気持ちになります。あと、薪ストーブは調理器具としても活用してますね。大好きなパンを焼いてトーストを楽しんだり、お餅を焼いたり、カレーやおでんを煮込んだりと大活躍です。」
お気に入りの
ダイニングチェア
新居に入る際、ご夫婦それぞれお気に入りのダイニングチェアを購入した。ご主人はハンス・J・ウェグナーのYチェアを。佳奈恵さんはイルマリ・タピオヴァーラのドムスチェアをそれぞれ選んだ。いずれも40~50年代にデザインされた北欧のスタンダードデザインだ。友人を招くことも多く、食卓は広く使いたいとの思いから、ダイニングテーブルには同じくウェグナーの伸長式のテーブルを新調。LDKのアイコンになる照明にはシンプルな楕円の球体が浮遊感を感じさせ、どんな空間にも馴染みやすいFLOSのグローボールペンダントを採用している。ご夫婦で選んだ家具たちも家族の暮らしによく調和していた。
「最初は建築会社なのに家具も売ってるの?と驚きましたが、今では毎日体にふれる家具の重要さに納得しています。おばあちゃんになっても座り続けられる椅子が日々馴染んでいくのも楽しいですね。」